白内障とは
白内障は、目の中にある水晶体が濁り、視力が低下する病気です。
水晶体は、目のレンズのような役割を果たしており、通常は透明ですが、年齢とともにその透明度が失われ、視力に影響を及ぼすことがあります。白内障は、年齢を重ねること(加齢)で最も一般的に発症しますが、遺伝や外傷、紫外線や喫煙、他の病気(糖尿病、ステロイド薬の長期使用など)が原因となることもあります。

白内障の症状
白内障の初期段階では、自覚症状がほとんどないことが多いですが、進行すると以下のような症状が現れることがあります。
- 視界がかすんで見える(雲ったガラス越しに見る感じ)
- 視力が低下する
- 光がまぶしく感じる(羞明:例えば、車のヘッドライトなど)
- 文字がぼやけて二重に見える(複視)
- 色がくすんで見える

白内障の治療方法
白内障が進行して視力に支障が出てきた場合、最も効果的な治療法は手術です。
手術では、濁った水晶体を取り除き、人工のレンズ(眼内レンズ)に交換します。通常手術時間は10分前後で終わり、体の負担も少なく済みます。
当院では、最新の技術を用いた日帰りの白内障手術を行っており、安全性を最優先に考え、手術中は適切にお声がけして患者様の心理的な不安に寄り添い、お体のご負担を最小限に抑えることを大切に考えています。
日帰り白内障手術について
白内障の病態と手術方法を映像技術(CG)を駆使して院長が解説しております。
白内障手術に関する全体の流れ
- 1
- 初診・相談
- まずは、眼科に精通したスタッフおよび豊富な執刀実績を持つ院長による詳細な検査・診察とカウンセリングを行い患者様に最適な手術時期を選びます。
- 2
- 術前検査・診察
- 目の状態を詳しく検査・診断し、患者様に現在の状況を丁寧に説明してご理解いただき、最適な治療方法、眼内レンズの選択(単焦点・多焦点眼内レンズ)を提案します。
- 3
- 手術当日
- 手術前に点眼などの準備をしていきます。当院では、空調には特にこだわり、大学病院と同様のHEPAフィルターを導入したクリーンルームの手術室内で行います。
点眼による麻酔をかけた後、手術を開始します。手術中は安全で適切な麻酔を使用するため、痛みを感じることはほとんどありません。濁った水晶体を取り除き、人工の眼内レンズを挿入します。
術後はリカバリー室で休憩した後、眼帯をして帰宅していただきます。術後は軽い不快感を感じることがありますが、大部分は数日で改善します。
- 4
- 術後のケア
-
手術後は通常3種類の大切な目薬治療を行い、術後の経過を確認します。術後も十分なアフターケアを行い、視力の回復をサポートします。
当院の白内障手術の特徴
1. 白内障手術の時期は患者さまの意思を最大限尊重しています
当院では、医師であるわたくしから、患者さまへ白内障手術を積極的に勧めることは緊急時を除いて基本的にありません。例え患者さんに白内障があったとしても、現在の日常生活で見え方に何か不自由はあるかどうかという点を大切にしています。不自由がないのであれば、手術は行いません。手術を選択するのは私ではなく、患者さんご自身です。一人ひとりのご意思を尊重した対応を心がけています。この考えは開院以来、一貫して守っています。
2. 当院で大切にしている白内障手術は、安全性を最優先に考え、患者さまに優しい手術を心がけています
例えば所要時間を短くするために急いで処置するという行為は、本末転倒だと思います。結果的にスムーズに手術ができたら短時間で済みベストではありますので、何より大切なのは安全に配慮すること、この一点に限ります。
3. 患者さんが安心できる雰囲気づくりを心がけ、手術中に緊張を和らげる積極的な声かけを行っています
患者さんにとって目の手術というのは、怖さや不安、緊張感のあるものだと思います。だからこそ絶えず安心できるように、何か処置を行うときは、その前に必ず声をかけるようにしています。例えば消毒するにしても、「ちょっと冷たいものがあたりますよ」というだけで、心構えができます。時にはスタッフが手術中に手を握って安心していただくことも実践しています。
